「ふ…っ、……」
もう家から出てどれくらいたったのかな。
すっかり思考能力が低下して時間の感覚すらなくなったオレに、前を歩いていたジャンがいやらしく笑いかける。
細めた蒼い目の中に欲望の塊を見た気がして、オレは思わずきゅっと目を閉じた。
「ほぉら、足がふらついてんぞ?まだ全然歩いてねぇじゃん」
そんなじゃいつ着くか分かんねぇなあ。
なんて意地悪い声が上から降ってくるけど、もう足といわず、全身の関節がふにゃふにゃになっちゃったみたいに言うことを利いてくれないオレにはどうすることも出来なくて。
「も…やぁ…っ、」
顔を真っ赤にして崩れ落ちそうになったオレの体をやすやすと抱きかかえると、涙の滲んだ目じりをジャンはぺろっと舐めた。
「もうだめ?」
からかうように訊いてくる目の前のジャンに、オレは必死にこくこくと頷く。
はやく、もぅ…限界なんだってばぁ…っ。
「エロい顔しちゃって…」
小刻みに震え、だらしなく開いた唇からは抑えようのないか細い声を出すオレのアソコを、ぐいぐいとジャンの膝が押し上げてくる。
その度に身体の中で生き物のように蠢くソレが、さっきまでとはまた違う動きで攻め立ててくるものだから。
一瞬、声も出なくなってオレは首を仰け反らせた。
「…っ……、ゃあ…、」
「おいおい」
んないかにも感じてます、って顔すると変に思われるぜ?
ここ人通り多いし。と自分で招いておきながら飄々と言ってのけるジャンに形ばかりの睨みをきかせる。
ばか…、いじわるなんだからぁっ。
こんなことなら、あんな賭けするんじゃなかった…。
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『ねぇね、トランプしない?』
『トランプ?あれ…、そんなんウチにあったっけ』
『へへーん。押入れ掃除してたら出てきたんだ!』
『そうだなぁ…。丁度暇してたとこだし、いっちょやるか』
ただし。
『負けた方は今日一日、勝った方のいうことをきく、ってのはどうだ?』
『あ、いいのかな〜。オレトランプは強いよ?』
『まぁ勝負はやって見なけりゃ分かんねぇって。どうする?』
『もちろん、受けて立つ!』
結果。
見て分かるとおりオレは惨敗。
3回勝負して1度も勝てなかったなんて今までなかったのに…。
悔しさに浸っているオレの目の前で気味が悪いほどニコニコしたジャンが、恥ずかしくていつもは夜しか見ることのないピンク色のつるりとした無機質なソレを、ぷらぷらと見せ付けてくる。
「このローター入れてこれから買い物。もちろんスイッチは入れたまんまな」
「…。じょ、冗談だよね…?」
冗談だよ、といつもみたいに笑って抱き締めてくれるのを想像してたオレの期待を、あっさりと笑顔でジャンは裏切ってくれた。
「ほ・ん・き。大丈夫だって。濡れても平気なようにラバーパンツ履かせてやっから」
「そ、そういう問題じゃないよぅ…っ」
あれよあれよという間に下半身を剥かれたオレは、中にローター…なんていうはしたないオモチャを挿れられて、冒頭のような状況に立たされちゃったのです。
――――――――――――――――――――――――――――――
もう人気のある道を歩くのは無理だと判断したのか、ジャンはオレを抱きかかえて近くのホテルに入った。
扉を閉めた途端にベッドに押し倒され、噛み付くようなキスをされる。
キスも勿論欲しかったけど、今はそれより中で震えてるアレを早く取って欲しくて。
「ん、む…ぅ…っ」
震える膝を擦り合わせ、振動を繰り返すローターを意識しないように努めたけれど、やっぱり無理みたい。
ようやく解放された唇から、喘ぎと共に唾液が糸を引いて零れる。
卑猥に笑ったジャンがオレのはいてるラバーパンツを一気に脚から引き抜いた。
「うっわ…、すげーべとべと。普通のぱんつだったらお漏らししたみてぇになってたな」
「や…っ、いいから早くぬいてほし……っ!」
「まあ待てって。もうちょい楽しもうぜ?」
切羽詰ったオレの哀願なんて綺麗に無視したジャンは、奥の奥まで入って震えてるローターを掴む。
やっと抜いて貰えるのかと安堵しかけたオレの体に、鋭すぎる快感が再度訪れて。
「あぁぁあ…!ちょ…、うごかしちゃやあ…っっん、はぁぅ」
目もくらむほどの刺激に甘ったるい声しか出せない。
抵抗しようと腕をバタつかせれば、片手で両手首を頭の上で拘束される。
いつもの優しい愛撫とは程遠いのに、それでも相手がジャンだというだけでこんなにもぬれぬれになっちゃうオレ。
だって、こんなにも彼を愛してるから。
「…、ん……っ…!!」
ついに耐え切れず、涙をこぼして達してしまったオレの中からずるりと振動を止めたローターが取り出される。
文句のひとつでも言ってやろうと口を開いたのに、ジャンの嬉しそうなとろける笑顔を見たらそんな気もどこかにいっちゃって。
ほだされてるなぁ、なんて心の中で呟きながらきゅっとたくましい首に腕を回した。
「ぅ…、も…やだぁ……」
いじわるばっかり。
まなじりからぽろぽろと零れ落ちた涙が、ジャンの肩口を濡らす。
ちっとやりすぎたかー、と苦笑してそんなオレの顔を覗き込むジャンが次に取り出したのは、膨らませる前の風船に似た形のなにか。
申し訳なさそうな顔の裏に隠してるえっちな考えに反射的に気付いたオレは、びくっと体を強張らせた。
「んな怯えんなって。俺が酷いことした事なんてねぇだろ?」
「いっつもしてるもん…っ」
「…好きなくせに」
「そんなんじゃ…っ、ひゃぅ……っ!?」
聞き捨てならない言葉をボソッと呟いた相手に、反論しようと開いた口から出た声は余りにも迫力に欠けるもの。
慌てて下を見ると、先ほど目にした半透明のそれが、あろうことかオレのアソコの…充血して尖ってるソレにきゅっと吸い付いていた。
「な、なにこれぇ…っ・・ん!」
「クリキャップっていうんだぜ?気持ちイイだろ?」
くいくい、と皮も剥かれてひときわ敏感になってる場所にくっついてるソレを、左右に引っ張るジャン。指以外で弄られたことの無いクリ…には強すぎる刺激で。
オレの下半身を興味深そうに見てるジャンの頭を押しやろうと伸ばした両手は、堅い金髪を撫でることしか出来ない。
「あ、あん・・っあんん…!だめ、そんな…っ」
「すっげぇぜ?勃起したクリ、全部入ってちゅうちゅう吸われてるみてぇ」
「ぅあ…ん、や、えっちなこと…っ」
そんなに言わないでよぅ…っ。
ひっくと喉を痙攣させたオレの耳穴に、舌を突っ込んで中を丹念に犯しながらとろとろになった膣へあっつくて堅いのをあてがうジャン。
なんの抵抗もなしにぐちゅっという音を立てて入り込んできた肉棒と、外されることの無いクリキャップの愛撫にオレは我慢出来ずに二度目の絶頂を迎えた。
「…あ、も、……ぁーーっ!!」
――――――――――――――――――――――――
それから。
半ば失神寸前だったオレを甘い笑顔で揺すり起こし、いきりたったままの肉棒で突き上げてきたジャンに逆らうことなんか出来ず…。
オレも密かにハマってしまったクリキャップに喘ぎながら、お昼の賭けのことをぼんやり思い出していた。
もう、気持ちイイから、どうでも良くなっちゃったんだけど…ね。
バイブやローターは良く出てくるけど、クリキャップとかラバーパンツはないよなぁ…と思って書いたもの。
読み返すと大変恥ずかしいです(あとの祭り)